考察 Dark Horizonsについて
2011年1月13日 MTG【レガシー】 コメント (4)さて、今回のテーマは最近愛用しているDark Horizonsについて。
いろいろな人から「ダーホラって何?」と聞かれましたが、
決してニューホラタッチ《闇の腹心/Dark Confidant》ではありません。
…それはそれで強そうだな。多分Willが抜けてピアス4とか入ってそう。
変な妄想は置いといて、代表的なレシピを。
従来のPT Junk, Aggro Rock(通称NYOR)との違いとして目につくのは
先ず《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》の採用です。
コイツは初手に2枚以上の土地と一緒にあると非常に強力なカードです。
①1ターン目にHymnかBobをプレイ出来る
言わずもがなの強力な動きです。
前者は相手のゲームプランを早速崩壊させるに十分な一撃です。
後者は除去されてしまえばそれまで…と言いたいところですが、
「ナカティルキープしたけどメイン稲妻プレイエンド止む無し」
「Brainstormから相殺設置するプランはちょいと先送りで…」
と、序盤のテンポ合戦でマウントを取ることが出来ます。
次点として、T1に独楽セットと操作を同時に行えるのも悪くありません。
②無茶苦茶なマナ基盤の解消
Hymn⇒騎士という最強の流れを実現するには、どうしてもDual Landに
頼らざるを得ません。
色拘束がとにかく厳しいデッキですので、ここで一発Wastelandなんて
貰ってしまおうものなら、序盤⇒中盤へのシフトがかなり苦しくなります。
そこで選ばれたのがこのMox Diamondなのです。
最近ではLoamやANTでしか見ないカードでしたが、運用方法は大昔の
5色デッキのそれに似ています。
③何故か騎士が肥える
そのまんまです。
本来このマナ加速の枠には、NYORの頃は《暗黒の儀式/Dark Ritual》
が使われていました。
しかしこのカードはやはりHippyやNantuko Shadeの恋人であり、
KotRやGoyfとの相性はイマイチでした。
ところがMox Dは…
・騎士が肥える
・タルモゴイフのサイズを1つ上げたい場合は土地捨てずに墓地送り
と中々いい働きを見せます。
一般的なレシピでは使われていませんが、EEの4色目が出る、
つまり謙虚やPWを破壊する事も出来るのも見落とせません。
次に進みましょう。
次に目立つのは、やはりこれも懐かしい1枚
《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》の採用です。
これは殆どの場合追加のHymnとして扱われます。
ただし、これは「5枚目以降のHymn」という意味ではなく、
「2発目以降のHymn」という方が正しいでしょう。
実際にHymnを使われている方ならよくある経験だと思います。
「その大事そうに持ってるハンド2枚とも墓地におきな!」という状況。
2発目以降はランダムだろうが選択権だろうが関係ない訳で、
このデッキの6枚の「2枚捨てろ」は、相手のハンドを空にする戦略の
現れです。
Mox-Dというディスアドバンテージを抱える以上、他のBB系デッキよりも
徹底的にアドバンテージを稼いでいかないといけないわけです。
また、トップのツモり合いになればBGWの強さは天下一品ですし、
こちらには腹心、騎士、独楽というどれもそういった状況下で最高の
働きをしてくれるカードが満載です。
最後に蛇足かもしれませんが、このデッキはライフの消耗が非常に速いので、
3点ゲインもなかなかバカにできないというのも一つの理由です。
続いて、従来のThe Rockと比較しての各マッチアップの有利・不利です。
1.ANT
2マナハンデスの増加により随分と改善されました。
とは言え元が2:8だったのが3.8:6.2ぐらいになったもので、
依然としてかなり厳しいマッチアップです。
サイド後は追加の手札破壊を投入して下ごしらえさせないままコンボ開始を
強要し、根絶で打ち取る…というプランが一般的です。
BGWの対ANTサイドは置物が多く、バウンス1枚で開始される事が多かった
のですが、このプランは単純に手札勝負に持ち込めるため、以前に比べ
サイド後の勝率は飛躍的に上がっています。
それでも五分以上にはなりませんが。
2.部族
対マーフォーク戦はやや改善でしょうか。
従来はどっしり構えて戦うという性質上、Standstillや銀エラの達人が
厳しい相手でした。
DHの場合は速度がかなり増しているので、序盤のテンポでそのまま押し
切れたりもします。
サイド後は《水没/Submerge》でゲームを作られてしまうので、
ガドックをサイドに取っていない場合は4枚の疫病で封殺する他ないでしょう。
サイド後に不利になるという、BGWにしては珍しいパターンです。
対ゴブリン戦は非常に厳しいものとなります。
とにかくハンドを稼ぐ手段が相手に多く、虎の子のDeedも大量の3-4マナ圏
を相手にするといまいちパッとしません。
面で押す形のゴブリンだとかなり厳しいので、やはり疫病に賭けるゲーム
になりそうです。
3.低速青系
若干相性は改善されています。
1発1発が大振りなためメインでは勝てず、サイドで刹那持ちを何枚引けたか
が勝敗を決めている感があったのが従来型ですが、
DHであれば「Hymn連打」「不毛不毛名誉騎士不毛」などという一つの
勝ち筋が出来たのは良い事です。
4.高速青系多色
コツをつかめば6:4で有利です。
が、やはり引きに依存するため、捲られる事も多々あります。
メインを取る為に覚えてくべきは通すべきカードです。
Team America:ボブをどうしようも出来ない
Canadian:騎士のサイズを超えられない
ハンデスでバックアップしつつこれ等を通すのが勝利条件です。
TAならば大量のピン除去でクロックを捌けますし、CTならば12/12の
騎士で悠々とアタックすれば良いのです。
いずれにせよ、Mox Diamondが輝くマッチアップです。
唯一厳しいのがBant系。
特に最近の物はサイドに追加でPtEまで搭載しているものが多く、
丁寧につぶされると非常に辛いものがあります。
カウンターを落としている暇はないので、とにかく相手の攻め手を
狙って切っていき、メインでは独楽ゲーに持ち込むのがおすすめです。
5.Zoo
出ましたズー。
いうまでもなく、相性は大きく悪化しています。
従来のタイプはDeedやKitchen Finksといった対Zooカードがメイン
から投入されているのが特徴でしたが、DHにはそれがありません。
またライフの損失も激しく、すぐに致死圏内に辿り着きます。
《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》が選ばれた理由は、ここに
あるのではないでしょうか。
手札が手札である内に除去を打ち込み、森の知恵にノータイム名誉回復を
打ち込む事が出来れば勝てるのですが。
7.SnT
相性は大きく改善しています。
ANTと違って、必要牌が両方手札に来ないとコンボ成立しないのが
弱点で、ハンデスを数発撃てれば、勝つまでの時間は十分にあります。
とはいえ矢張り相手はコンボ。
決して有利ではなく、勝ちの可能性が出来た程度に思っておいた方が
いいでしょう。
余談ですがSnTには騎士を合わせて、エムラクールならばKarakas
Progenitusならあきらめて騎士を連打し、クロックで勝てるように
祈りましょう。
8.Rogueデッキ
Rogueという名の似非ソリューションに負けないカードパワー
それだけがBGWのウリです。
いかがだったでしょうか。
巷で噂の?ニューカマーの紹介は以上です。
個人的にはDeed-Verdictの枠3枚は自由枠でいいと思っていますので、
いろいろ試してみると面白いです。
石鍛冶パッケージや、エルズペスがその候補でしょうか。
若しくはライフロスを補うVampire Nighthawkや
不毛戦略をさらに強化するLoam/るつぼエンジンなんかも捨てがたい所です。
あとは名誉回復/StPのサイドin/outを決める為の判断基準とするために
メイン根絶でライブラリを除いて見るのも一つの案です。
超骨太に見えて乙女の様にセンシティブ。
暴れ馬のようなピーキーなDark Horizonsの今後の成長から目が離せません。
いろいろな人から「ダーホラって何?」と聞かれましたが、
決してニューホラタッチ《闇の腹心/Dark Confidant》ではありません。
…それはそれで強そうだな。多分Willが抜けてピアス4とか入ってそう。
変な妄想は置いといて、代表的なレシピを。
4《闇の腹心/Dark Confidant》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》
4《思考囲い/Thoughtseize》
4《Hymn to Tourach》
4《名誉回復/Vindicate》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
2《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》
1《破滅的な行為/Pernicious Deed》
3《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
4《湿地の干潟/Marsh Flats》
2《Bayou》
3《Scrubland》
4《不毛の大地/Wasteland》
1《Karakas》
1《地平線の梢/Horizon Canopy》
1《Maze of Ith》
2《沼/Swamp》
1《平地/Plains》
SB
《仕組まれた疫病/Engineered Plague》
《クローサの掌握/Krosan Grip》
《根絶/Extirpate》
《破滅的な行為/Pernicious Deed》
《強迫/Duress》
《悪魔の布告/Diabolic Edict》
など。
従来のPT Junk, Aggro Rock(通称NYOR)との違いとして目につくのは
先ず《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》の採用です。
コイツは初手に2枚以上の土地と一緒にあると非常に強力なカードです。
①1ターン目にHymnかBobをプレイ出来る
言わずもがなの強力な動きです。
前者は相手のゲームプランを早速崩壊させるに十分な一撃です。
後者は除去されてしまえばそれまで…と言いたいところですが、
「ナカティルキープしたけどメイン稲妻プレイエンド止む無し」
「Brainstormから相殺設置するプランはちょいと先送りで…」
と、序盤のテンポ合戦でマウントを取ることが出来ます。
次点として、T1に独楽セットと操作を同時に行えるのも悪くありません。
②無茶苦茶なマナ基盤の解消
Hymn⇒騎士という最強の流れを実現するには、どうしてもDual Landに
頼らざるを得ません。
色拘束がとにかく厳しいデッキですので、ここで一発Wastelandなんて
貰ってしまおうものなら、序盤⇒中盤へのシフトがかなり苦しくなります。
そこで選ばれたのがこのMox Diamondなのです。
最近ではLoamやANTでしか見ないカードでしたが、運用方法は大昔の
5色デッキのそれに似ています。
③何故か騎士が肥える
そのまんまです。
本来このマナ加速の枠には、NYORの頃は《暗黒の儀式/Dark Ritual》
が使われていました。
しかしこのカードはやはりHippyやNantuko Shadeの恋人であり、
KotRやGoyfとの相性はイマイチでした。
ところがMox Dは…
・騎士が肥える
・タルモゴイフのサイズを1つ上げたい場合は土地捨てずに墓地送り
と中々いい働きを見せます。
一般的なレシピでは使われていませんが、EEの4色目が出る、
つまり謙虚やPWを破壊する事も出来るのも見落とせません。
次に進みましょう。
次に目立つのは、やはりこれも懐かしい1枚
《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》の採用です。
これは殆どの場合追加のHymnとして扱われます。
ただし、これは「5枚目以降のHymn」という意味ではなく、
「2発目以降のHymn」という方が正しいでしょう。
実際にHymnを使われている方ならよくある経験だと思います。
「その大事そうに持ってるハンド2枚とも墓地におきな!」という状況。
2発目以降はランダムだろうが選択権だろうが関係ない訳で、
このデッキの6枚の「2枚捨てろ」は、相手のハンドを空にする戦略の
現れです。
Mox-Dというディスアドバンテージを抱える以上、他のBB系デッキよりも
徹底的にアドバンテージを稼いでいかないといけないわけです。
また、トップのツモり合いになればBGWの強さは天下一品ですし、
こちらには腹心、騎士、独楽というどれもそういった状況下で最高の
働きをしてくれるカードが満載です。
最後に蛇足かもしれませんが、このデッキはライフの消耗が非常に速いので、
3点ゲインもなかなかバカにできないというのも一つの理由です。
続いて、従来のThe Rockと比較しての各マッチアップの有利・不利です。
1.ANT
2マナハンデスの増加により随分と改善されました。
とは言え元が2:8だったのが3.8:6.2ぐらいになったもので、
依然としてかなり厳しいマッチアップです。
サイド後は追加の手札破壊を投入して下ごしらえさせないままコンボ開始を
強要し、根絶で打ち取る…というプランが一般的です。
BGWの対ANTサイドは置物が多く、バウンス1枚で開始される事が多かった
のですが、このプランは単純に手札勝負に持ち込めるため、以前に比べ
サイド後の勝率は飛躍的に上がっています。
それでも五分以上にはなりませんが。
2.部族
対マーフォーク戦はやや改善でしょうか。
従来はどっしり構えて戦うという性質上、Standstillや銀エラの達人が
厳しい相手でした。
DHの場合は速度がかなり増しているので、序盤のテンポでそのまま押し
切れたりもします。
サイド後は《水没/Submerge》でゲームを作られてしまうので、
ガドックをサイドに取っていない場合は4枚の疫病で封殺する他ないでしょう。
サイド後に不利になるという、BGWにしては珍しいパターンです。
対ゴブリン戦は非常に厳しいものとなります。
とにかくハンドを稼ぐ手段が相手に多く、虎の子のDeedも大量の3-4マナ圏
を相手にするといまいちパッとしません。
面で押す形のゴブリンだとかなり厳しいので、やはり疫病に賭けるゲーム
になりそうです。
3.低速青系
若干相性は改善されています。
1発1発が大振りなためメインでは勝てず、サイドで刹那持ちを何枚引けたか
が勝敗を決めている感があったのが従来型ですが、
DHであれば「Hymn連打」「不毛不毛名誉騎士不毛」などという一つの
勝ち筋が出来たのは良い事です。
4.高速青系多色
コツをつかめば6:4で有利です。
が、やはり引きに依存するため、捲られる事も多々あります。
メインを取る為に覚えてくべきは通すべきカードです。
Team America:ボブをどうしようも出来ない
Canadian:騎士のサイズを超えられない
ハンデスでバックアップしつつこれ等を通すのが勝利条件です。
TAならば大量のピン除去でクロックを捌けますし、CTならば12/12の
騎士で悠々とアタックすれば良いのです。
いずれにせよ、Mox Diamondが輝くマッチアップです。
唯一厳しいのがBant系。
特に最近の物はサイドに追加でPtEまで搭載しているものが多く、
丁寧につぶされると非常に辛いものがあります。
カウンターを落としている暇はないので、とにかく相手の攻め手を
狙って切っていき、メインでは独楽ゲーに持ち込むのがおすすめです。
5.Zoo
出ましたズー。
いうまでもなく、相性は大きく悪化しています。
従来のタイプはDeedやKitchen Finksといった対Zooカードがメイン
から投入されているのが特徴でしたが、DHにはそれがありません。
またライフの損失も激しく、すぐに致死圏内に辿り着きます。
《ジェラードの評決/Gerrard’s Verdict》が選ばれた理由は、ここに
あるのではないでしょうか。
手札が手札である内に除去を打ち込み、森の知恵にノータイム名誉回復を
打ち込む事が出来れば勝てるのですが。
7.SnT
相性は大きく改善しています。
ANTと違って、必要牌が両方手札に来ないとコンボ成立しないのが
弱点で、ハンデスを数発撃てれば、勝つまでの時間は十分にあります。
とはいえ矢張り相手はコンボ。
決して有利ではなく、勝ちの可能性が出来た程度に思っておいた方が
いいでしょう。
余談ですがSnTには騎士を合わせて、エムラクールならばKarakas
Progenitusならあきらめて騎士を連打し、クロックで勝てるように
祈りましょう。
8.Rogueデッキ
Rogueという名の似非ソリューションに負けないカードパワー
それだけがBGWのウリです。
いかがだったでしょうか。
巷で噂の?ニューカマーの紹介は以上です。
個人的にはDeed-Verdictの枠3枚は自由枠でいいと思っていますので、
いろいろ試してみると面白いです。
石鍛冶パッケージや、エルズペスがその候補でしょうか。
若しくはライフロスを補うVampire Nighthawkや
不毛戦略をさらに強化するLoam/るつぼエンジンなんかも捨てがたい所です。
あとは名誉回復/StPのサイドin/outを決める為の判断基準とするために
メイン根絶でライブラリを除いて見るのも一つの案です。
超骨太に見えて乙女の様にセンシティブ。
暴れ馬のようなピーキーなDark Horizonsの今後の成長から目が離せません。
コメント
解説にあるMoxDiamondがリストに入ってないんでそれがそのまま入る感じでしょうか
名誉回復で土地攻められて2枚ハンデスで手札空になり、さらにDeedで瓶等諸共・・・ってなり結局トップ勝負になったら生物の質で勝てない。
ギャンコマのような面展開だと有利も取れるだろうが多分そこまで行き着く前にガタガタにされてると思う。
大よそ考えられる対処方法考えたけど良くても6:4でDark Horizons有利やと思う
とりあえず今度スパらせてや!
私もDH組んで試してみたのですが、初手にMoxがあるかないかでかなり強さが違う気がしました。
Zooにも勝てなくもないですが序盤のヒム次第って感じでした。数で押されるとかなりキツイです。
まぁ昔ながらのRockと同じように丸いデッキなんですかね。
申し訳ない、あれだけ書いておいてmox書洩らすとは。
>2949さん
トップ勝負まで持ち込むのがキツいっすわ。ライフ的に。
というのも俺が自分で組んでるGobが
3 チーフテン
2 ブッシュワッカー
2 マーシャル
1 ボアタスク
っていう構成なもんで、チャンプアタックしながらライフ削られると蓄積したダメージで負ける感じですね。やっぱり通常版よりディードが少ないのが裏目という感じで。
是非練習さしてください!
>774さん
ありがとうございます。
Moxがあるとカードパワーを生かすための最大の枷であるマナ基盤をクリアできるのが偉いですね。
ブラッドネルソンも「不毛されない5色ランド最高」って言ってましたし。
このデッキの弱点は
・面で押される事
・点でさばかれる事
でしょうね。
どっちも出来るZooは構成上厳しいので、ディスアド覚悟でメインサイドにディードが割かれているのでしょう。
ただ、丸くはないと思います。
本来得意不得意特になし、だったRockに比べれば。